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1. ステンレス鋼とはステンレス鋼はその優れた耐食性、加工性が良好なこと、
表面が美麗なこと、それに伴って清潔感を与えること等により、
流し台、浴槽、業務用厨房、ガスレンジ、台所用品等の
我々の生活に身近なものから、建材、自動車部品、医療機器、
化学プラント、原子力関係等まで、いろいろな分野に使用されています。
ステンレス鋼が世の中に紹介されたのは、1900年以降であり、
中でも日本で実用化され始めたのは、1960年以降なので
非常に若い鋼であると言えます。
ステンレス鋼が世に出て以来、我が国には「不銹鋼」として
紹介されたため、一般的には“さびない鋼”と言われていました。
そのため以前から、“さびないはずのステンレス鋼がさびた。
何故だ、おかしいではないか”という声を聞いています。
確かに、ステンレス鋼でもさびるという現象は起きています。
もともとステンレス鋼は英語では「Stainless Steel」であり、
これを、「不銹鋼」と日本語訳したため「さびない鋼」と言われたものです。
2.ステンレス鋼の特長
2-1 マルテンサイト系ステンレス鋼の鋼種体系
マルテンサイト系ステンレス鋼は13%CrのSUS410がベースで、
C含有量が多くなるにつれてSUS420J1、SUS420J2等となり、
反対にC含有量が少なくなるにつれて
SUS410S、SUS410L(NSS410M1)等になります。
2-2 フェライト系ステンレス鋼の鋼種体系
フェライト系ステンレス鋼は18%のCrのSUS430がベースで、
C含有量を少なくしてTiやNbを添加して加工性や溶接性を改善したり、
Moを添加して耐食性を改善したり、C含有量をさらに少なくして
Ti、NbとともにMo、Cuを添加して耐食性や耐候性を一段と
向上させたものもあります。 また、C含有量を少なくしてAlやTiを添加して
耐熱性を向上させたものもあります。
2-3 オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種体系
オーステナイト系ステンレス鋼は18%Cr-8%Ni、言い換えれば
18-8ステンレスとして有名なSUS304がベースでNi、Crを少なくして
加工硬化を大きくさせたものや、C含有量を少なくしたりTi、Nbを添加して
耐粒界腐食性を改善したもの、Mo添加、Mo、Cu添加により
耐食性を向上させたもの、SiやSi、Ni量を多くして耐熱性を
向上させたもの等数多くの種類があります。
3. ステンレス鋼の特性
ステンレス鋼は金属組織によりマルテンサイト系、フェライト系、
オーステナイト系に分類されますが、金属組織が異なることにより
基本的な特性も異なってきます。それらの特性をまとめてみると
次の通りになります。
ステンレスは通常の使い方をしている限り、まずさびるようなことはありません。
ですから取扱いにあまり神経質になる必要はないのですが、ステンレスは
さびないものときめてかかり、必要な手入れをおろそかにすると、ときにさびる
ことがあります。ではステンレスはどのような時錆びてしまうのでしょうか。
もらいサビ
ステンレスの表面に鉄などの異金属が付着したまま放置されるとそれたの
異種金属が腐食を起こし、これに湿気が加わって固着し、長期にわたって
ステンレス自体がサビてしまうことがあります。いわゆる“もらいさび”です。
(事例としてはステンレス流し台の片隅などに画鋲やヘアピンを放置したままに
してしまったなどです。)
塩分の付着
ステンレスは鉄やアルミなどにより塩分に対する耐食性にすぐれていますが、
それでもステンレス表面に付着したまま放置するとその部分がさびることがあります。
特に製品の溶接部などその組成が崩れた部分はサビの発生する可能性が多い。
酸など薬品の付着
酸や薬品の種類により、またステンレスの種類とで、腐食の影響の大小があります。
これは薬品によっては、程度の低いステンレスよりむしろ大きく腐食をしてしまう可能性があると
いうことですが、事前に使用する酸や薬品名が分かれば調べるべきでしょう。
上記のようにサビや腐食の発生は材質でみるとSUS304(18-8ステンレス)よりは
耐食性の劣るSUS430(18-0ステンレス)製品の場合が特に注意が必要です。といっても、
それほど面倒な手入れをする訳では無く、ちょっとした手入れによって本来の美観をいつまでも
保ち続けることができます。